5月5日は、こどもの日。端午の節句ともいいますよね。
端午の節句に飲むお酒として、菖蒲酒があります。
飲んだことはありますか?
菖蒲酒は菖蒲のさわやかな風味を楽しめるお酒で、新緑の時期にピッタリなのですよ。
今回はそんな菖蒲酒の作り方を紹介します。
菖蒲酒とは
「しょうぶざけ」や「しょうぶしゅ」「あやめざけ」などとも呼ばれます。
「菖蒲の節句」とも言われる端午(たんご)の節句。古来、午月(うまづき)にあたる五月は凶の月とされ、忌みつつしむべきとされていた。
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つまり、昔は5月は縁起が悪い月だったわけですね。
その縁起の悪さや理由のない不調や不幸、つまり邪気を払おうとしていたわけです。
確かにこの時期は、急に暑くなったかと思えば、朝晩は寒いといった日も多いですし、何となく体の調子が悪い、と思うこともあります。
そんな具合の悪さを「邪気」としていたのでしょうね。
香りが強い菖蒲は邪気を払い、心身を清める植物とされていました。
菖蒲=勝負 武運を高めるためにも飲まれていた
端午の節句は男の子の成長を祝うものですよね。
男の子といえばやはり「勝負」がつきものではないでしょうか。
武士は勝負に縁起がいいものを食べて、ゲンを担いでいたといわれますよね。
武将が「菖蒲にカツ(オ)=勝負に勝つ」と、カツオをつまみに菖蒲酒を飲んでいたと考えると、ロマンチックじゃないですか?
菖蒲酒の作り方
作り方はいたって簡単、とっくりやお銚子に菖蒲を入れるだけです。
サトイモ科の菖蒲の根を薄めに切って冷酒に入れ、30分ほど待ちます。
根が手に入らないときは、根に近い葉の部分でもOKです。
なんともさわやかで、清々しい菖蒲の香りを楽しめる一杯ができあがります。
このときのポイントは、サトイモ科の菖蒲を使うこと。
アヤメ科の菖蒲は香りが弱いため、入れてもあまり香りがたちません。
湯船に菖蒲を入れる菖蒲湯だけではなく、飲んで季節を味わうのも趣があると思いませんか?
私はたくさん飲めないのでとっくりではなく、冷酒杯に直接入れて楽しみました。
菖蒲のさわやかな香りが、5月のさわやかな新緑を思い起こさせてくれましたよ!
菖蒲酒に合う日本酒は「純米酒」
米のうま味が生きた純米酒をおすすめします。
菖蒲の香りを楽しむためにも、どっしりとした米のうま味が生きた純米酒が合いますよ。
武士が縁起担ぎのために飲んでいたことを考えると、上品さや華やかさがあるものより、どっしりした味わいの方が合っていますよね。
歴史に思いをはせながら飲むのも、風情がありますよ。
一緒に食べたい料理は「カツオ」や「ちまき」
端午の節句に食べるものといえば、ちまきや柏餅ですよね。
「ちがや」という植物の葉で米やもち米を巻いて、蒸してつくる料理がちまきです。
ちがやは菖蒲と同様に邪気を払う植物といわれており、縁起の良い植物です。
カツオは「勝男」ともいわれて、勝負運をあげる、縁起の良い食べ物といわれています。
菖蒲酒とカツオで、1年の勝負運をぐっと上げてみませんか?
まとめ
ひなまつりには白酒、というのは歌にもなるくらいメジャーですが、端午の節句に菖蒲酒を飲むのは知っていましたか?
香りが強いので好みは分かれますが、菖蒲酒は夏の始まりを感じさせるさわやかさがあります。
お酒が飲める健康をかみしめて、こいのぼりを見ながら一杯やるのもいいものですよ。