純米酒、吟醸酒、大吟醸って一体何のこと?日本酒の基本はこれ!

お酒

日本酒で分かりにくいといったら、種類ですよね。「純米酒ってあるけど、ほかの種類は米を使っていないの?」という疑問や、「大吟醸ってなんだか高級そう」といったイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

日本酒の種類がわかれば、どんな味かイメージすることが簡単にできますよ。気分に合わせた種類選びも可能になりますので、ぜひ参考にしてくださいね。

知っておきたい「精米歩合」

日本酒の種類を語る上で外せないのが「精米歩合」です。読んで字のごとく、1粒の米をどれくらい精米するのか、ということですね。

精米歩合とは玄米から削ってどれくらい残ったのかを示します。

例えば、精米歩合70%のものは、玄米から30%削って70%残っている、ということです。

日本酒の中には精米歩合が50%や30%といったものもあるので、ぜいたくにお米を使っていることがわかります。

同じ量の日本酒を作るのに半分も削ってしまったら、使うお米の量を増やさなくてはなりません。

この精米歩合は日本酒の種類分けにも、大きくかかわってきます。

日本酒の種類の基本はコレ

特定名称使用原料精米歩合麹米使用割合香味などの要件
吟醸酒米、米こうじ、醸造アルコール60%以下15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
大吟醸酒米、米こうじ、醸造アルコール50%以下15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
純米酒米、米こうじ15%
以上
香味、色沢が良好
純米吟醸酒米、米こうじ60%以下15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
純米大吟醸酒米、米こうじ50%以下15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
特別純米酒米、米こうじ60%以下又は特別な製造方法(要説明表示)15%
以上
香味、色沢が特に良好
本醸造酒米、米こうじ、醸造アルコール70%以下15%
以上
香味、色沢が良好
特別本醸造酒米、米こうじ、醸造アルコール60%以下又は特別な製造方法(要説明表示)15%
以上
香味、色沢が特に良好
引用:日本酒造組合中央会HP

日本酒は純米酒以外も米を使っていますよ。米を使わない日本酒は存在しません。

ここで注目すべきは精米歩合と原料です。いろいろな組み合わせがあることがわかりますね。これに当てはめればすべて同じ味になる、というわけではなく米の種類や酵母の種類などによっても変わってきます。

さらに深い話になるので、それはまたの機会にお話ししますね。とりあえずこれがわかれば、日本酒のおおまかな種類が理解できたことになりますよ。

醸造アルコールは悪者ではない

醸造アルコールは酒税法の定義で決められたものです。原料はトウモロコシやサトウキビなどで、これらを蒸留して作る高いアルコール度数のお酒です。

醸造アルコールというと後から添加される不要なもの、というイメージがありますが、そうではありません。

ドライな味を出すには必要なもので、フルーティさやドライなお酒は醸造アルコールを入れることで香りが引き出される効果があるのです。ほかにも酒の風味を落とす乳酸菌のはたらきをおさえるといった効果もあります。

決して味をごまかしたり、製造の手間を省くために入れているわけではないのですよ。

醸造アルコールが入っているものは、スッキリとドライな味が楽しめます。日本酒の濃厚な香りが苦手な人は、「純米」という表示があるものより、醸造アルコールが入っているものを選んだ方が飲みやすいはずです。

普段ビールのようなキリっとしたものを飲んでいる人が、日本酒を始めたい、なんていうときにも合うはずですよ。

種類の違いで味わいも変わる。これが日本酒の魅力のひとつ

日本酒にはお米をどれくらい削るのか、何を入れるのか、どのように作るのかで味わいが変わってきます。日本酒の種類にはこれだけにとどまらず、酒米の種類や酵母の種類、作り方と本当にさまざま。まさに十本十色なのです。それぞれに性格があり、うま味も違う、我々人間のようでもありますね。いろいろな種類を味見して、日本酒の味の豊富さを楽しんでほしいです。

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