日本酒というとチビチビ温めのお燗で飲むのがいい、それだけだと思っていませんか?
「日本酒って雰囲気が湿っぽいんだよね」
「ビールとかハイボールみたいにシャキッと飲めないよね」
そんな声もちらほら聞こえてきます。
日本酒を炭酸水で割るのって、邪道でしょうか?
いえいえ、日本酒だって自由に飲んでいいはず。
日本酒と炭酸水の相性や飲み方などを解説します。
日本酒を炭酸水で割るのは邪道?ソーダ割りのメリットを紹介
日本酒を炭酸水で割るのは「アリ」です。
もちろん造り手さんは炭酸水で割って飲むことを前提としていませんから、その日本酒が持つ一番のおいしさは楽しめないかもしれません。
しかし料理にも好みがあるように、人によって味わいの好みも異なります。
自分がおいしく飲めるように変化を加えるのはアリだと、私は思っています。
メリット その1:アルコール度数をおさえられる
日本酒はアルコール度数が15度くらいと、ビールなどに比べて高めですよね。
炭酸水で割ることによって、アルコール度数を少しおさえられることもメリットとして挙げられます。
メリット その2:苦手な人も飲みやすくなる
ソーダ割にすると炭酸の刺激で、日本酒特有のアルコール感が和らぎます。
人からもらったけど苦手なんだよな、という人もソーダ割にすれば意外と飲めるようになることも多いはず。
日本酒のお米の風味を楽しんでもらいたいので、味のついていない炭酸水で割るのがおすすめです。
しかし、それでも飲みにくいのであれば、味のついたジュースでもおいしく飲める場合があります。
メリット その3:1本の日本酒でいろいろ楽しめる
ソーダ割にすることのメリットではありませんが、1本の日本酒を複数名で飲むときにそれぞれの好みで飲むことができます。
「日本酒なんだから熱燗でしょ」という人もいれば「冷やが好き」「苦手だからソーダ割にしたいな」と、別々に思っても1本の日本酒で用が足りるということです。
複数名でなくても飲むときの気分に合わせて、温度や飲み方を変えることができるのは日本酒ならでは。
1つの日本酒でいろいろな楽しみ方ができるのもメリットです。
夏はもちろん、冬にこたつで温まった体で冷たい日本酒を飲むのもおいしいですよ。
アツアツの鍋料理と組み合わせても相性バツグン!
冬の熱燗もソーダ割も受け入れる日本酒の懐の深さに感動します!
どんな日本酒と相性がいいの?
基本的にはどの日本酒でもOKですが、炭酸水と割る日本酒で私がおすすめするのは「大吟醸」・「原酒」・「にごり酒」です。
華やかさが際立つ大吟醸酒
大吟醸はとにかく香りが華やかなため、炭酸水と割ってもキレの強さと香りが残ります。
シャープな日本酒のソーダ割りを飲みたいときは大吟醸がオススメですよ。
日本酒のうま味がしっかり残る原酒
原酒はアルコール度数が高く、香りも飲み口も濃い日本酒です。
ちょっと濃いかな?と思えても、炭酸水で割るとアルコールや日本酒の味の強さが和らいで飲みやすくなります。
飲みやすくなるのに、日本酒本来の味もしっかり残るのが原酒のいいところ。
日本酒の味をしっかり楽しみつつ、のど越しもよくしたいときには原酒がおすすめです。
トロリとした口当たりも炭酸水でスッキリ!にごり酒
にごり酒は澱(おり)を一緒に楽しむお酒。
トロリとした味わいと飲み口のものが多いのが特徴です。
この飲み口をシャキッとさせたいな、というときに炭酸で割ると飲みやすくなりますよ。
日本酒と相性のいい炭酸水はコレ
ウィルキンソン タンサン
炭酸水の中でも後から炭酸を加える人工炭酸の手法をとっていることから、刺激の強い炭酸が特徴のウィルキンソン。
炭酸は強めでも水は軟水のため、炭酸の刺激のあとに残る後味は日本人になじむ柔らかさがあります。アルコールが高めで濃い味の日本酒にも負けないため、飲みごたえも抜群ですよ!
南アルプスの天然水スパークリング
天然の炭酸水をボトリングした南アルプスの天然水は、ウィルキンソンに比べると少しやさしめの炭酸です。
軟水の口当たりのよさはもちろん、炭酸の強さもバランスがよく日本酒ともうまく絡み合う感じですね。
原酒と合わせてもおいしいですが、15度くらいの日本酒と合わせてもちょうどよいバランスで飲めますよ。
無難でうまくまとまる、といった印象の炭酸水です。
番外編:カルピスソーダでカクテルのようにして楽しむ
カルピスソーダといえば、カルピスのソーダ割。つまりジュースです。
実は日本酒によっては割らずとも、ヨーグルトのような爽やかさを感じるものも存在します。
このことからも、日本酒によってはカルピスソーダで割るとおいしいと感じるものがあるのです。
甘みも味もない炭酸水で割っても、やっぱり苦手だなと感じる場合はカルピスソーダで割ってみましょう。
「カルピスソーダハイ」とはまた違った日本酒カクテルとして楽しめますよ。
カルピスソーダに合うのは「にごり酒」
まさに「カルピスのような」と形容されるにごり酒もあるほど、相性はなかなかのものです。
ジュースと間違って飲みすぎないようにしてくださいね。
日本酒のソーダ割りのおいしい作り方をご紹介
日本酒のソーダ割をおいしく作るポイントは、日本酒と炭酸水の割合です。
日本酒の種類によって、割合を変えると日本酒のうま味を生かしながらスッキリ楽しむことができますよ。
- 大吟醸:炭酸水=3:2
- 原酒:炭酸水=1:1
- にごり酒:炭酸水=3:2
大吟醸やにごり酒は炭酸水の割合が多くなると、日本酒らしさがなくなってしまうのでこのあたりが無難かと思います。
「もっと軽く飲みたい」という場合は炭酸水の割合を増やしてもいいですし、「炭酸はアクセント程度」というのであれば減らしてもいいでしょう。
これは私個人が考えるベストな割合なので、お好みによって変えてくださいね。
まとめ
日本酒ソーダ割のススメでした。私は下戸なので一度にたくさんのお酒を飲むことができません。
でも日本酒の香りや味わいは大好き。
ときにはソーダ割にして楽しむことで、日本酒の良さを再発見することもできます。
日本酒のソーダ割をためらっている人も迷わず試してくださいね!