日本酒の風味を感じながらも、炭酸のシュワっとした飲み口が特徴の発泡日本酒。
スパークリング日本酒とも呼ばれるお酒ですが、日本酒が苦手な人からも飲みやすいと評判ですよ。
今回は日本酒がちょっと苦手、という人でも楽しめる発泡日本酒の魅力を解説します。
発泡日本酒とは
発泡性の炭酸ガスが含まれた日本酒のことをいいます。
「シュワシュワした日本酒」といえば分かりやすいでしょうか。
「発泡日本酒」「発泡清酒」「スパークリング日本酒」と呼ばれることもあり、日本酒が苦手な人でも飲みやすい、と知られるようになりました。
蔵のこだわりの一品物から、スーパーで売られるような手軽のものまで、さまざまな種類があり自分の好みのものを選べることも特徴です。
パッケージがオシャレなものも多く、日本酒のことを良くわからなくてもラベルの見た目が好みだったから、という楽しさで買う面白みもあります。
発泡日本酒が日本酒を楽しむ入り口だった、という人も多いのですよ。
パーティなどの会食でもビールではなく発泡日本酒で乾杯することもあり、認知度は高まる一方です。
発泡日本酒の魅力が引き出されるのは、しっかり冷えた状態です。飲む直前に冷蔵庫から出すようにしましょう。
開け方と飲み方のコツ
発泡日本酒を飲もうと意気揚々と栓をあけたら、プシュー!と吹き出すことがあります。
せっかくのお酒が噴き出してしまってはもったいないですよね。
まず、飲む前に瓶を動かさないようにして、落ち着かせることが大事です。
買ってきてすぐに開けると、運んでいる衝撃でガスが勢いよく吹き出しますので、少し置いてから開けましょう。
スクリューキャップであれば、栓を緩めては締めて、緩めては締めてを繰り返して少しずつガスを抜きます。液面が落ち着いたらガス抜きは成功です。
画びょうやワインオープナーの先で、小さな穴をキャップに開けてガス抜きする方法もあります。
瓶の底に澱(おり)という沈殿物が気になって振ってしまう人もいますが、これは開けたときにガスで混ざりますので、そのままにしておいてくださいね。
発泡日本酒の種類の解説と種類別のオススメを紹介
発泡日本酒には作り方の種類が3つあります。それぞれ紹介しますので選ぶ時の参考にしてみてくださいね。
「瓶内で二次発酵させる方法」はシャンパンのような軽やかさ
瓶詰めしたあとに酵母や糖を加えて発酵させ、瓶の中で炭酸ガスを発生させる方法です。この方法はワインのシャンパンと同じ作り方で、ゆっくりと発酵が進むため軽い口当たりが特徴です。
「活性にごり酒」は米のうま味が強い
発酵している最中にろ過をせず瓶詰めした日本酒です。
ろ過をせず瓶詰めするので、白くにごった見た目が特徴です。
発酵途中のため瓶の中でも発酵がどんどん進み、二次発酵よりも早いスピードで炭酸ガスが発生します。
そのため、横倒し厳禁と注意書きがあるものや、ふたの部分にわずかに穴が開いていてガスが少し抜けるような仕組みを取っているものもあります。
炭酸ガスが強く扱いには注意が必要で、輸送が難しいことから通販で扱っていないものも多いです。
酒蔵などで気になるものを見つけたら、その場で手に入れた方がいいかもしれませんね。炭酸の爽やかさがありながらも、味わいはまろやかで口当たりがやさしいものが多いです。
「炭酸ガスを後から注入する方法」は炭酸ガスのスカッとした感じを楽しめる
瓶に詰めた日本酒に、あとから炭酸ガスを注入したものです。
発酵が止まった状態の日本酒にガスを入れるために扱いやすく、スーパーで売られているものの多くはこれに当てはまります。
火入れをしてあるものあれば、発酵が進まず悪くなることもありませんので、炭酸が抜けても飲めますよ。
日本酒が苦手な人も飲めるそのワケ
フルーティで口当たりが軽いから
日本酒は濃厚なお米の香りが特徴ですが、苦手な人はこの香りがネックだいう人も。発泡日本酒は爽やかな風味のものが多く、飲みやすいのが特徴です。
シャンパンのように作られるものもあることから、軽い口当たりで乾杯のときに飲むことも増えてきています。
アルコール度数が低いものが多いから
商品によってはアルコール度数が5%と、通常の日本酒よりも低く製造されているものがあります。
アルコールのきつさを感じられず、お酒というより甘さの少ないジュースのような感じ、と思う人もいるでしょう。
アルコールの度数が15%と高めのものもありますので、日本酒を普段から飲むような人も満足できるのがポイントです。
甘口から辛口、種類のバリエーションが多いから
カクテルのような甘いものから食事に合うキリっとしたものまで、発泡日本酒であれば自分の好みに合わせて選ぶことができます。
気軽に買えるものから、酒蔵でしか手に入れられないものまで種類もさまざまです。
飲み比べると新しい発見がありますよ。
旅行先で活性にごり酒を買ったことがありますが、爽やかでほんのりとした甘さのある乳性飲料のような味でした。おいしくてグイグイ飲んでしまい、翌日に二日酔いになった経験があります。
下戸の私がグイグイ飲めてしまうなんとも恐ろしい発泡日本酒。でも、おいしさは格別です!
発泡日本酒と組み合わせるとおいしいつまみは?
・チーズや生ハム
・マリネ
・果物
・チョコやマカロンといったスイーツ
発泡日本酒は、シャンパンと相性のいいおつまみもおいしく食べられます。
日本酒といえば刺身や焼き魚といった、ザ・和食との相性がいいものが多いですが、発泡日本酒であれば洋風のおつまみもピッタリ。
一口サイズのピンチョスのようなおつまみと一緒に、飲むとオシャレにいただけますね。
意外なおつまみとしては、果物。
果物の甘みと酸味が絶妙に合うので、果物を入れてカクテルを作ってもおいしいですよ。
デザートの代わりとして、ランチの後のおしゃれなスイーツタイムに合わせることもできます。
チーズやチョコレート、果物などは火を使わないでも出せるので、用意するのも楽なのが嬉しいですね。
発泡日本酒で爽やかなのど越しを楽しもう!
日本酒というと濃厚な風味が苦手という人も多いですが、発泡日本酒なら飲みやすいですよ。発泡日本酒が日本酒を飲むきっかけになった!という人が多いのも事実です。
どれがよければわからなければ「ジャケ買い」でも全然問題はありません!
「乾杯はビール」のほかに「乾杯は発泡日本酒」の流れがくればいいなと思っています。
手持ちの日本酒に炭酸水を入れて割ることでも、自分好みの発泡日本酒を作ることができます。自分の好きな日本酒があれば、試してみるのもいいですね。