日本酒は水や氷で薄めることなく、そのまま飲むのが一般的ですよね。
しかしビールやカクテルに比べると、日本酒はアルコール度数が15度前後あって決して低いとはいえません。
アルコール度数が高いと胃に負担がかかり、酔いも早く回ってしまいます。
このことからも日本酒にチェイサーは必須です。
日本酒以外のアルコールを飲むときも、チェイサーと一緒の方がメリットがあります。
でもチェイサーとは、一体どのようなものなのでしょうか。
酔い方が穏やかになり体の負担も減る、チェイサーについてお話しします。
チェイサーとは?
チェイサーとは一般的には「水」のことを指すことが多いです。
日本酒に限らずお酒と一緒にチェイサーを飲むことで、アルコールによる胃の荒れを防ぎ、口の中をリセットするはたらきがあります。
チェイサーと聞くとウイスキーを思い浮かべる人も多いはず。ウイスキーもアルコール度数の高いお酒の一つですよね。
口の中のアルコールの刺激を洗い流して、胃に負担がかかりにくいようにする、という意味では全く同じです。
日本酒の場合、英語よりも日本語の方がしっくりくるとも合って、「和らぎ水」と呼ばれることもあります。
口の中を和らげて、胃の中も和らげる、ということですね。
一般的には口当たりのやさしい「軟水」が和らぎ水には合っているといわれています。
日本酒専門店でないと「和らぎ水」といっても通じないことがあるので、そのときは普通に「お水をください」と頼んだ方がスマートですよ。
チェイサーを飲む意味は、体へのやさしさと口当たりのため
日本酒はほとんどが割らずにそのまま飲むスタイルです。
日本酒はアルコール度数が15度くらいとやや高めのため、チェイサーはアルコールによる胃の荒れを防いで、すぐに酔わないようにするために飲むことが多いですね。
日本酒とチェイサーを交互に飲むと、二日酔いも防げますよ。
割合としては日本酒と水が同じ量になるといいですね。
日本酒を一口飲んだら、次はチェイサーを一口、といった具合でしょうか。
チェイサーと一緒に日本酒を飲むと、悪酔いしませんね。
酔い方も穏やかですよ。
チェイサーは水とは限らない
チェイサーは「水」を指す言葉ではありません。
英語でいうところの「chaser」で、意味を調べると「強いお酒の後に飲む水・ビール」のこと、「狩猟者」「追いかける人」とあります。
つまりお酒を飲んだ後に飲む飲み物、という解釈として取られます。
東京浅草にある有名な「神谷バー」の名物「電気ブラン」はアルコール度数が30度もある、有名なリキュールです。(ちなみに電気ブランオールドは40度)
ブランデーをベースにキュラソーやジン、薬草などが混ざったカクテルのため、アルコール度数も高いのですね。
神谷バーでのツウの飲み方は、電気ブランのチェイサーとしてビールを飲むことです。
電気ブランは甘いため、ビールの苦さで口を中和させるということなんですね。
若いとき、下戸なくせに一口体験したことがありました。
確かに口の中がさっぱりするけど、クラクラしました。
流儀にのっとって飲めたのは幸せでしたけどね。
チェイサー=水、とは限らないということなんですね。
チェイサーにお茶はアリ?
さすがにビールをチェイサーに日本酒を飲むという気持ちにはなれませんが、お茶であればどうでしょうか。
お茶は口の中がサッパリするので、口直しにはちょうど良さそうですよね。
しかし体の水分を補給するという点では、水には劣る場合があります。
緑茶や紅茶にはカフェインが含まれているので、利尿作用があるのです。
アルコールを摂取すると、体の水分を外に出そうというはたらきが出ますから、体の水分が不足してしまうことも。
飲んだ日の翌朝に、のどが渇いていることがないですか?
それがまさに水分が出ていってしまった証拠なのです。
そう考えると利尿作用がある飲み物は、あまり適していないのではないでしょうか。
さらに水分不足を招くこともあるのか。
チェイサーに炭酸水はアリ?
砂糖が含まれていない炭酸水はどうでしょうか。
炭酸水であればカフェインも含まれておらず、水に炭酸ガスが含まれているだけです。
炭酸ガスは血行も促進してくれて新陳代謝が上がる効果も見込まれているので、アルコールの排出も促してくれます。
口の中もサッパリするので、全面的におすすめしたいところですがアルコールの吸収を早めてしまう、というのがネックです。
私のような下戸はゆっくり酔える方がありがたいので、体調と相談ですね。
チェイサーの異端児?牛乳
チェイサーで牛乳が出てくると驚きますよね。実際にはある話なんですよ。
バーなどでチェイサーをお願いすると、牛乳を用意してくれることろもあるのです。
甘いお酒には牛乳がよく合うからなんですね。
日本酒のチェイサーとしては好みがかなり分かれてしまいますが、甘口の日本酒であれば牛乳もアリかもしれません。
お酒の味わいが崩れてしまうので、牛乳とマッチするお酒としか合わせられませんね。
チェイサーとして最も合っているのは、水
チェイサーとして一番合っているのは、やはり「水」ではないでしょうか。
お酒の味が変わることはありませんし、体へのやさしさも一番といえます。
水はキンキンに冷えたものよりも、常温の方が胃に負担が少なくて適しています。
氷が入ったような水は舌の感覚がまひしてしまうので、お酒の味もわかりにくくなってしまいます。
もったいないですよね。
日本酒専門店などでは、日本酒を仕込むときの「仕込み水」を用意してくれるところもあります。
日本酒を飲むときに仕込み水を用意してくれるなら、迷わず頼んでくださいね。
まとめ
日本酒のチェイサーについて解説しました。チェイサー=水、と思っていた人も、いろいろなチェイサーがあることをおわかりいただけたと思います。
さすがに牛乳はちょっと、という人もいるかと思いますが、甘いお酒には牛乳が合うということも頭の隅に置いておくと役に立つ日がくるかもしれません。
お酒とチェイサーを頼んで、上手にお酒を楽しんでくださいね。