甘酒には酒粕から作るものと、米こうじから作るものがあります。
特に酒粕は種類があり、日本酒の銘柄によっても分けられるため、さまざまな味が楽しめるので面白いですよ。
日本酒が苦手でも甘酒は飲む、そういう人も多いはずです。
だけどどうやって保存したらいいのか、どんな種類があるのかわからない人もいますよね。
今回は酒粕の魅力や保存方法などについて解説していきます。
酒粕には種類がある!種類の解説と甘酒の作り方
日本酒をつくるときに、もろみから水分を絞ったときにできる半固形状のものです。水分は日本酒となり、半固形状のものが酒粕です。
酒粕は5つの種類がありますので、説明しますね。
板粕
板状に固めた酒粕です。同じ大きさに切り分けるときなどに、使いやすいタイプです。
ばら粕
絞ったときに板粕にならずはみ出てしまったものや、固まらずにそのままの状態で包装された酒粕です。
細かくなっているので溶けやすく、少量ずつ使えます。
練り粕
板粕や、ばら粕に水や焼酎を加えて練り上げたものです。チューブ容器に入っていることが多いため、量の調節がしやすく溶けやすいです。
踏み込み粕
板粕やバラ粕を踏むこむように圧縮して空気を押し出し、熟成させたものです。新酒をつくるときに、タンクで空気を押し出すこともあります。
漬物に使われることが多いです。
粉末粕
板粕やバラ粕は少し湿っていますが、これらを乾燥させて粉末状に細かくしたものです。
パウダー状なので振りかけて使うことができます。お菓子や毎日の食品に簡単にに混ぜて使うことができます。
酒粕で甘酒をつくるときは、酒粕に水と砂糖を加えて加熱しながら溶かす作り方が一般的です。
売られているものは砂糖が入っているので、結構甘く感じます。
自分で作るときには砂糖を加減できますから、ぜひ自分で甘酒を作ってほしいですね。
米こうじの甘酒の作り方を解説
米にこうじ菌をいれて発酵させたものが米こうじです。
甘酒をつくるときは炊いたご飯に米こうじと水を加えて、60℃くらいにを保ちます。その状態で約10時間保温して作ります。
保温方法のアイディアはいろいろありますが、以下のようなものが簡単ではないでしょうか。
・発泡スチロールの箱に材料を入れた鍋を入れて、毛布で包む
・クーラーボックスに材料を入れた容器を入れて、湯たんぽなどと一緒にして保温する
・炊飯器で保温状態を保つ
・ヨーグルトメーカーでつくる
温度が高いとこうじ菌が死滅してしまい、低すぎると雑菌が繁殖してしまうので温度管理が重要になります。
何度かやってみて、温度と時間を見極めることも大切ね。
砂糖をいれなくても米の甘さで甘酒が出来上がります。
酒粕の甘酒と米こうじの甘酒、味の違いは?
米こうじの甘酒
米こうじで作られた甘酒は、砂糖がなくても米の自然な甘さが感じられます。
アルコールの香りはせず、ほんのりとした甘さが特徴です。
酒粕の甘酒
酒粕で作られた甘酒は、砂糖を入れるのでストレートな甘さがあり酒粕特有のお酒の香りがします。
日本酒の種類によって味が大きく変わることが特徴です。
チーズのような濃厚な発酵臭があるものもあれば、さっぱりとした香りのものまでさまざまです。
種類によって味が異なるので、気分によって甘酒の味を変えることができますよ。
こってりとした香りのものは毎日だと飽きてしまいますが、さっぱりしたものを毎日飲むのはなんだか物足りない。
私は2~3種類の甘酒を組み合わせて飲んでいます。
現在の我が家の在庫は、
さっぱり系はこちら
濃厚系はこちらです。
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健康や美容の効果は?
肌の潤いを求めるなら米こうじ
米こうじを作る際にできる「グルコシルセラミド」という成分が、美肌に効果があるといわれています。
この成分は肌の水分量を増やしてくれることで、潤いやハリをアップするという効果が見込めます。
免疫力アップのリラックス効果なら酒粕
リラックス効果が高く、良質の睡眠が期待できます。
腸内環境を整えてくれることから、便通の改善やアレルギーの改善も見込めそうですね。
ビタミンB群による美肌効果や、麹や酵母菌の作用による免疫力アップの効果も期待できますよ。
売られている甘酒にはどちらも砂糖が使われています。飲みすぎるとカロリーオーバーになるので、1日コップ1杯程度にしましょうね。
酒粕の甘酒は作り方に注意
アルコールに弱い人が酒粕で甘酒を作る場合には、火にかけることをおすすめします。
一人分をつくるときに鍋で作るのは億劫ですが、火にかけて沸騰させることで酒粕に残っているアルコールをしっかり飛ばしてくれます。
小さな子どもに飲ませたいときも同様ですね。
気にならない人はレンジでチンでも、もちろんOKですよ。
でも突沸に気をつけてくださいね。
時間が長かったせいで、突沸してレンジの庫内が酒粕まみれになったことがあります・・・。
酒粕の保存方法は?
酒粕は買ってからも発酵が進みます。かといって雑菌が入らない限り悪くなることはありません。
密封袋に入れて冷蔵庫で6ヶ月、冷凍で約1年は持ちますので、じっくり楽しめます。
注意する点は空気に触れないようにすること。空気に触れるような環境だとアルコールが飛んでしまい、菌が繁殖する原因となってしまいます。
密封袋に入れて空気をしっかり抜く、冷蔵庫か冷凍庫で保存することが大事です。
酒粕は冷凍してもカチカチに固まることはありませんので、取り出すのも簡単ですよ。
色がピンク色に変わってきた!これって傷んでいるの?
酒粕を保存しているとピンク色に変わってくることがあります。これは熟成が進んだ証拠。悪くなっているわけではありません。なのでそのまま、いつも通りに食べられますよ。
見た目が気になるときは、熟成が進まないように密封と冷凍を心がけましょう。
甘酒以外の酒粕の簡単でおいしい食べ方
あぶり酒粕
<材料>
板粕・・・好きなだけ
砂糖・・・お好みで
<作り方>
1・板粕をオーブントースターで焼きます。
2・ふんわりと軽く焦げ目がついたら、トースターから出して砂糖をまぶします。
板粕が大きい場合は砂糖をサンドしてもいいですね。砂糖以外にもはちみつや、シナモンなどをかけてもおいしいですよ。
なんとも簡単なレシピですよね。
甘酒に飽きてしまったときにはこうやって食べることが多いです。
板粕がないときはアルミカップに出して、トースターで炙ります。
砂糖をかけてスプーンで食べると、カップデザートを食べている気分ですよ。
甘酒で日本酒の存在を身近に感じよう!
甘酒は江戸時代から滋養のために飲まれていた伝統飲料です。日本酒をつくるときの副産物を使う、エコな食品でもあります。
酒粕で作る甘酒は日本酒の種類によって、味が大きく変わるのが面白いところ。普段手が出ないような金額の日本酒も、酒粕であれば比較的手軽に買えます。いろいろな酒粕を持ち寄って甘酒パーティなんかも楽しいかもしれませんね。