亡くなったご先祖様がお酒が好きな人で、いつもお酒を供えていると話したら「あまりよくないとも聞くよ」と言われたことがありませんか?
好きなものをお供えしているのに何がいけないのでしょう。
お酒とお墓、お供え物の関係を解説します。
そもそもお酒をお供えしていいものなのか?
お供えする人の「心次第」によるものが大きいと思います。
つまりは「どちらでもいい」ということですね。
仏教の「あの世」は修行の地なので、お酒を飲むことは許されていません。
修行中にお酒を飲んではいけないのに、勧められたら修行に身が入りませんよね。
仏様の心を乱したくなければ、お供えしない方がいいです。
でも、喜んでもらいたいという気持ちが強ければそれでも大丈夫、ということですね。
正しいお酒のお供え方法
お酒をお供えするときは、フタを開けてお供えしましょう。
仏様があの世で食べるのは「香り」です。
つまり、仏様はお線香や焼香、お花の香りを食べているということなんですね。
これを「香食(こうじき)」というそうです。
ですから、お酒をお供えするときも、フタを開けて香りを楽しんでもらうことが大切です。
飲めないのに香りをかぐのもちょっとかわいそうな気にもなりますが。。
しかし一番大切なことはお供えの方法よりも、故人を思う気持ちです。
お墓参りの際はお供え物ばかりに気を取られず、しっかり心を込めて手を合わせることが大切ですよ。
これはNG!お酒をお墓にかけないで!
お酒が好きだった故人を偲んで墓石にお酒をドボドボかけることを見たことがありますが、あれはNGです。
お酒に含まれる糖分が残って、墓石がベタベタになってしまいます。
お酒は糖分なので、アリなどの虫が寄ってくるといったこともあります。やらないでくださいね。
お酒が墓石の中に染みてしまうと、こすっただけでは落ちないシミになってしまいます。
よかれと思ってやったとしても、お墓を汚してしまうのはよくありません。
もし、お酒をかけてしまった、お酒がかかってしまった、というときにはすぐに水洗いしてくださいね。
フタをあけてお供えしたお酒をそのまま置いて帰るのもNGです。
鳥や動物、虫が寄ってきて汚くなってしまいますので、帰るときには処分する必要があります。
かといってワンカップやビールは一度開けたら、フタが閉められません。
車で来ていたら、お酒を飲むわけにもいきませんよね。
そのようなときはお墓の周りの砂利などに、お清めとして撒いて処分しましょう。
ほかの墓石にかからないように、気をつけてくださいね。
お酒が好きだった仏様が喜ぶ香りのお線香があった!
「お酒をお供えするのは大変そうだけど、亡くなった人が好きだったお酒にまつわるものを供えたい」
そんなときには、ちょっと変わったお線香はどうでしょうか。
お線香というと「白檀(びゃくだん)」「伽羅(きゃら)」といった香りを思い浮かべますが、今や様々な香りのお線香が売られています。
【日本酒の香り】ワンカップ大関 ミニ寸線香
ほのかに日本酒の香りがするお線香です。
ワンカップをお供えしなくても、日本酒を楽しんでくれそうですね
仏壇で使う、ろうそくもあります。
二つ焚いたら仏様が酔っぱらってしまうのではないかと、心配になりますね。
【コーヒーの香り】薫寿堂のお線香 珈琲のかおり
「お酒が飲めなかったけど、コーヒーが好きだったな」というのであればこちらはどうでしょうか。
何かと心が騒がしくなる現世でも、コーヒーの香りは気持ちが落ち着くものです。
仏様も修行の途中で一息つけるのではないでしょうか。
家の中がお線香の臭いで充満してしまうのが気になる人も、コーヒーの香りならそれほど抵抗がないはずです。
【バラの香り】薫寿堂のお線香 特撰花琳 小バラ
お墓や仏壇に供えても、お香として自分で楽しむのにも使えるお線香です。
ほのかな香りで仏様も穏やかな気分になれそうですね。
仏壇やお墓に供えずに自分で嗅いでも、優雅な気分になれることうけあいです。
まとめ
お酒をお墓にお供えするポイントを解説しました。
お盆やお彼岸などお墓参りする機会は1年に何度かありますが、あまり深く考えなかった人もいるのではないでしょうか。
間違った方法でお供えすると、お墓が傷む原因にもつながります。
仏様が落ち着いてあの世で過ごせるようにしてあげたいですよね。